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愛知医科大学 医学部

【私立医学部】愛知医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説ー記述力重視。差がつく問題も目立つが、合否の鍵は標準レベルの情報処理力

ハイレベルな受験生が集まる私立医学部の受験。その中でも「愛知医科大学 医学部に特化した対策」にはどのようにして取り組んでいけばいいのでしょうか?

この記事は、スタディカルテLabの教務チームが、愛知医科大学 医学部の入試問題から読み取れる出題傾向を分析したものです。愛知医科大学 医学部の入試傾向が、他の医学部とどのような違いがあるのかを理解し、現時点の学力から精度の高い対策を進めていくための参考にしてみてください。

愛知医科大学 医学部

種別

私立大学

地域

中部エリア

学費

〜4,000万円

再受験寛容度

寛容

男女比率

男5:女5

※ 再受験寛容度:近年の入学者の統計データから、22歳以上の受験生の合格率に基づいて分類しています。
※ 男女比率:近年の入学者の統計データの男女比に基づいて分類しています。

愛知医科大学 医学部医学科の基本情報

愛知医科大学 医学部医学科 キャンパス情報

愛知医科大学は、愛知県長久手市岩作雁又1-1に本部を置く日本の私立大学です。医学部と看護学部を有する単科医系大学で、「愛知医科」「愛知医大」と略称されています。元々は、一般選抜の第1次試験が共通テスト後すぐに設定されている年度が多く、私立医学部入試のスタートダッシュとして受験生に選ばれる大学のひとつでしたが、2027年度入試からは1次試験が大幅に遅くなります。2027年度入試は2月9日(火)になる予定です。2次試験は共通テスト利用入試と同一日程になっています。

2014年に愛知医科大学病院が新しくなり、最新の医療機器が導入され、最先端の医療を学べる環境となりました。救急医療に強く、愛知医大救命救急センターは愛知県内で初のドクターヘリを導入しています。また、「眼科クリニックMiRAI」では株式会社メニコンとの共同研究にも取り組むなど、眼科先端医療が充実しているのも特徴のひとつです。

1学年次から解剖学、生理学、生化学などが開講されていて、早期から基礎医学系をはじめとする専門科目を学ぶことができます。また、シミュレーションセンターといった設備面や、4学年次の秋からの診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)など、臨床を学ぶ環境が充実しています。2023年2月の医師国家試験では、新卒者の全員が合格しました。2024年2月の医師国家試験では、新卒者の合格率は98.3%と、高い数字を維持しています。

愛知医科大学 医学部医学科 全体概要

愛知医科大学 医学部医学科 一般選抜 配点2025
配点は年度によって変更されている可能性があります。必ず最新の募集要項で確認してください。
  • 理科比率:200/500 40.0%

  • 合格者合格最低点:288/500(2024年度 / 大学HP)57.6%

  • 再受験寛容度:寛容

  • 面接:5段階評価 / 個人面接

  • 小論文:5段階評価 / 60分600字

  • 学費:35,100,000円(2025年度 / 6年間の総額)*委託徴収金90万円を含む

愛知医科大学には、一般選抜、共通テスト利用選抜、学校推薦型選抜など複数の入試方式が設けられています。2025年度からは、共通テスト利用選抜の後期日程が廃止され、前期日程に一本化されました。

本記事では、募集人員が多い一般選抜の概要をご紹介します。
愛知医科大学の一般選抜では、第1次試験で数学・英語・理科2科目・小論文が課されます。配点は数学と英語が150点、理科2科目200点です。第2次試験では個人面接が実施されます。

全国の私立医学部の中でも特に、小論文の内容が特徴的です。典型的なテーマ型の出題もあれば、俳句や短歌を読んで感想を書く形式、課題文を読んで自分の意見を書く形式など、多種多様な形式で出題されています。また、2027年度入試より、第2次試験で実施されていた小論文が第1次試験での実施に変更されることが大学から予告されています。小論文の評価は第1次試験の合否判定には用いられず、第2次試験の判定に使用される予定です。字数は600字程度を書く必要があり、対策をしておかなければ答えにくい問題も出題されているので、事前の練習は必須です。過去問などでさまざまな形式の問題に触れておきましょう。必ず信頼できる先生に自分の答案は確認してもらうようにしましょう。

第1次試験の問題全体の難易度としては、入試標準〜やや難しめの出題が多い傾向です。標準レベルの問題を確実に得点した上で、応用レベルの問題にも取り組む必要があります。

▼ 医学部の一般選抜合格者合格最低点

以下は、直近5年間の一般選抜合格者最低点です。年度によって変動もありますが、高得点争いの入試ではありません。合計得点率60%が目標点の目安となりそうです。

2025年度

2024年度

2023年度

2022年度

2021年度

合格最低点

261/500(52.2%)

251/500 (50.2%)

281/500 (56.2%)

262/500 (52.4%)

281/500 (56.2%)

愛知医科大学 医学部医学科 個別学力試験 教科別分析

数学

英語

物理

化学

生物

問題の難易度

標問と難問の混合型

標問と難問の混合型

標問と難問の混合型

標問と難問の混合型

標問と難問の混合型

目標得点率

60〜70%

60〜70%

60〜70%

70〜80%

60〜70%

試験時間

普通

短い

短い

短い

短い

その他

大問1は小問集合で答えのみを記述する形式、残りの大問は途中経過も含めて記述する形式。微積分や図形の性質に絡む問題がよく出題。証明問題や図示する問題も頻出

大問7題の前半4題が文法・語彙問題、後半3題が読解問題。文法・語彙の問題は、少し難易度が高い問題も出題される。かなりの速読力と、高い語彙力が必要な内容

誘導に乗りながら与えられた数式を用いて解き進める問題が目立つ。問題文が長く、状況把握に時間がかかる問題が多い。時間配分を意識した過去問演習が重要

理論・有機が中心だったが、最近は無機からも出題されている。1テーマを題材に、さまざまな出題がされることが多い。理論計算、天然高分子は特に重点的な対策を

遺伝情報や体内環境、代謝などの出題が目立つ。生物用語の記述や図表の読み取りが必要な計算問題、生物現象の論述問題が頻出であり、対策次第で差がつく

愛知医科大学 医学部【数学】の傾向と対策

◆ 他学部との比較:医学部固有問題
2020年度は大問4題構成でしたが、例年は大問3題構成です。大問1が小問集合で答えのみを記述する形式、残りの大問が途中経過も含めて記述する形式です。試験時間は80分です。

◆ 問題難易度:標問と難問の混合型
大問1の小問集合は基本〜標準レベルですが、残りの大問は難しめの問題が目立ちます。小問集合の問題数は4問が多いですが、3問や8問の年度もあります。高得点が必要となる年度が多いので、計算ミスをしないよう注意しましょう。
大問2以降の問題は、国公立大学の入試に近い記述問題です。小問による誘導が与えられ、証明問題や図示する問題も目立ちます。図形的な考察を必要とする問題や、具体化して規則性を掴んでから一般化するような問題も出題されています。難しめの問題が出題されたとしても粘り強く取り組むことが必要です。日頃からわかりやすい記述答案を作成するトレーニングをおこなっておきましょう。

◆ 目標得点率:60〜70%
年度によって差がありますが、目安として60%程度の得点率が目標になります。数学が得意な受験生であれば完答を目指し、80%以上の得点を狙える年度もあるでしょう。苦手な受験生は無理に高得点を狙わず、他教科で得点した方が得策です。

◆ 試験時間:普通
試験内容に対する試験時間は適切です。基本的には、大問1の小問集合を確実に解いた上で、残りの難しめの問題に挑戦してください。時間内に取るべき問題で確実に得点し、応用問題にどこまで解答できたかで勝負が決まる内容です。

◆ 取捨選択:必要
難しい問題や計算量の多い問題が出題されることが多く、状況に応じて取捨選択が必要です。記述問題ではわかりやすい答案を書くことを意識し、完答できなくても部分点を狙いましょう。

◆ 頻出分野:微積分、場合の数・確率、図形の性質、整数の性質、数列
小問集合を含め、全範囲からまんべんなく出題される傾向にあります。大問では数3の微積分が出題されやすいものの、必出ではありません。数列の極限や、式と曲線の差がつくテーマからも出題されています。数学を得点源にしたい場合は、少し難しめの入試問題集まで取り組んでおくといいでしょう。

愛知医科大学 医学部【英語】の傾向と対策

◆ 他学部との比較:医学部固有問題
例年大問7題構成で、全問マーク式です。大問の前半4題が文法・語彙問題で、後半の3題が読解問題になっています。試験時間は80分です。

◆ 問題難易度:標問と難問の混合型
標準レベルが中心の出題ですが、出題形式が独特で問題数が多いことが特徴です。前半の文法・語彙の問題で少し難易度が高い問題が出題され、後半の読解問題では前後の文脈から空所に入るものを選択する問題が多く見られます。愛知医科大学の英語に特化した対策をしておかなければ時間内に解き切れない可能性があります。
前半の文法・語彙問題では、空所補充形式の問題や整序問題などが出題されます。どの問題も選択肢の数が多いので正確な知識が必要になります。大問2の単語のスペルの一部分が聞かれる問題や、大問4の語句挿入問題は特徴的なので、過去問演習を通して解き方に慣れておきましょう。後半の読解問題では、空所補充や内容一致などが出題されています。本文自体の内容が難しいということはありませんが、時間配分に注意してください。

◆ 目標得点率:60〜70%
60%以上の得点率を目指しましょう。語句整序など、各大問の出題パターンに慣れておくことで差がつきます。英語が得意であれば75%以上の得点も可能と思われますが、かなりの速読力と高い語彙力が必要になるでしょう。

◆ 試験時間:短い
出題形式に慣れていないと、試験時間は短いと感じる受験生が多いでしょう。大問単位で、どのくらいの時間で解答しなければならないかを事前に考えておきましょう。

◆ 取捨選択:必要
試験時間が短く、判断が難しい設問もあるので、ひとつの問題に時間をかけすぎないように注意が必要です。残りの試験時間次第では、取捨選択の判断が必要となる場合もあるでしょう。長文の内容一致問題の後半に、わかりやすい選択肢がある場合もあります。くれぐれも時間配分には注意してください。

◆ 医学部固有テーマ:普通
COVID-19に関する英文のように医学系テーマも出題されている他、「心理的安全性の重要性」「ジェフ・ベゾスのエピソード」「再生可能エネルギーの今後の展望」など、幅広い内容が出題されています。医学系テーマだけでなく、日頃からさまざまなテーマの英文を読んでおきましょう。

愛知医科大学 医学部【物理】の傾向と対策

◆ 他学部との比較:医学部固有問題
2024年度までは大問3題構成でしたが、2025年度入試では大問2題構成へと変更されています。今後も大問構成が変わる可能性があるので注意しましょう。全問記述式です。試験時間は理科2科目で100分なので、1科目あたり50分を目安に解答することになります。

◆ 問題難易度:標問と難問の混合型
標準レベルの問題が中心で、誘導に乗りながら与えられた数式を用いて解き進める問題が目立ちます。教科書内容の物理現象の理解がきちんとできていれば対処できる問題が多いものの、リード文や問題文が長いので、状況を把握するのに時間がかかるでしょう。標準レベルの問題演習が終わったあとは、少し難易度が高い問題演習に取り組んでおくことをおすすめします。また、文字計算・数値計算ともに記述式なので、日頃から計算ミスをしないよう訓練が必須です。前半部分で確実に得点し、後半の難易度が高い問題でどれだけ得点できるかで差がつく内容です。

◆ 目標得点率:60〜70%
医学部合格のためには60%の得点率をクリアしたいところです。試験時間は厳しいですが、物理が得意な場合は、差がつく問題を手際良く解き進めることができれば70%以上の得点率も可能でしょう。

◆ 試験時間:短い
問題量・難易度を考えると、試験時間50分はかなり短いと感じる受験生が多いでしょう。スピード勝負になるので、時間を意識した過去問演習が必要です。計算量を減らす工夫や、普段から速く正確に答えを合わせる問題演習が重要です。

◆ 取捨選択必要
一部、難しめの問題や計算が大変な問題が出題されることもあるので、戦略的な取捨選択が必要です。状況に応じて取捨選択をおこない、解ける問題を取りこぼさないようにしましょう。

◆ 頻出分野:力学、電磁気、熱力学、波動、原子
年度によって若干変動がありますが、力学、電磁気、波動からの出題が多い傾向にあります。ただし、熱力学、原子についても出題される場合があるので、まんべんなく対策をおこなっておきましょう。ドップラー効果や単振動など、定期的に類似のテーマが出題されているので、過去問演習時には幅広い年度の過去問に触れておくことをおすすめします。

愛知医科大学 医学部【化学】の傾向と対策

◆ 他学部との比較:医学部固有問題
これまでは大問3題構成でしたが、2022年度から形式が変わり、大問2題構成になっています。今後も大問数は変わる可能性があるので注意が必要です。試験時間は理科2科目で100分であり、1科目あたり50分を目安に解答することになります。全問記述式で、用語を書く問題、選択式の問題、計算問題、分子式・化学反応式を書く問題など、さまざまな形式で出題されています。

◆ 問題難易度:標問と難問の混合型
ひとつのテーマを題材に、深掘りしてさまざまな知識・計算が問われる総合問題が特徴です。基本〜標準レベルの難易度の問題が中心ですが、問題数が多く、計算問題も目立ちます。試験時間が短く、速く正確に知識問題・計算問題を処理できるかで差がつきます。
また、問題文が長い問題や、図表を読み取る問題、考察が必要な難しめの問題も散見されます。標準レベルを速く処理しなければ、難しめの問題に取り組む時間が捻出できません。試験時間を意識した過去問演習をおこなっておきましょう。

◆ 目標得点率:70〜80%
合格のためには70%以上の得点を取りたいところです。理論計算は標準レベルの問題が多いので、素早く処理できるようになると差がつきます。年度によっては80%以上の得点率も狙えるでしょう。

◆ 試験時間:短い
問題数が多く、約50分の試験時間は短いです。時間配分を意識し、知識で解ける問題や典型的な計算問題はスピーディーに解答して、考察が必要な問題に時間を残せるようにしましょう。

◆ 取捨選択:必要
目標得点率を超えるためには、標準レベルの問題がひととおり解けるのは当然のこと、時間内に素早く解かなければなりません。有機分野では一部に難しめの出題が目立ちます。できる限り多くの問題を解くために、状況によっては時間がかかりそうな問題は飛ばすことも想定して取り組みましょう。

◆ 頻出分野:理論、無機、有機、高分子
以前は無機分野からは出題されにくい傾向にありましたが、近年は特定のテーマに偏って出題されるようになっているので注意が必要です。2022年度では銅が、2023年度ではアルミニウムが、2025年度では鉄の精錬が、それぞれ大問1で総合問題として詳しく出題されました。理論は、電気分解や中和滴定など幅広く出題されていますが、特に化学平衡が頻出で、差がつくので重点的に取り組みましょう。また、有機からも、構造決定問題、糖類・アミノ酸とタンパク質・合成高分子などが頻出です。過去問との類題も目立つので、過去問演習は非常に重要です。

愛知医科大学 医学部【生物】の傾向と対策

◆ 他学部との比較:医学部固有問題
大問3題構成で、全問記述式です。試験時間は理科2科目で100分であり、1科目あたり50分を目安に解答することになります。

◆ 問題難易度:標問と難問の混合型
基本〜標準レベルの問題が中心ですが、問題文が長く、問題数も多いので、限られた時間内で解くのは大変な内容です。空所補充形式で生物用語を記述する問題も目立つので、正確に生物用語を書けるようにしておきましょう。図表から読み取る計算問題、描図問題、論述問題などもよく出題されています。特に論述問題では、体内で起きている反応や実験の結果からわかることを簡潔に説明する必要があるので、答案作成のトレーニングをおこなっておきましょう。また、難しめの実験考察問題が出題されている年度もあり、目標得点によっては取捨選択も必要となってきます。知識問題は確実に得点した上で、計算問題、論述問題、実験考察問題の完成度で差がつく内容です。

◆ 目標得点率:60〜70%
医学部合格のためには65%程度の得点を目指しましょう。時間との勝負になります。実験考察、論述問題、計算問題を手際良く解答できれば、75%以上の得点も狙えるでしょう。

◆ 試験時間:短い
問題数が多く、見慣れない実験や、長いリード文を読み取る問題がよく出題されるため、試験時間に余裕がない年度が多いでしょう。試験時間を意識した過去問演習が必要です。

◆ 取捨選択:必要
大問3題構成で試験時間約50分なので、大問1題あたり15分が時間配分の目安となります。問題量に対する試験時間が短いため、考察に時間がかかりすぎてしまう場合は、後に回すことも選択肢に入れておきましょう。解ける問題を取りこぼさないように注意してください。

◆ 頻出分野:遺伝情報、体内環境、代謝、動物の反応
遺伝情報や体内環境、代謝などの出題が多い傾向にありますが、進化・系統や、生態、植物生理の問題も出題されています。年度によっては、複数の範囲にわたる総合問題も出題されています。穴はなくしておいた上で、頻出分野は重点的に対策をしておきましょう。

他の私立医学部と比較した愛知医科大学医学部の特徴

本記事では、愛知医科大学医学部の傾向と対策をご紹介しました。

愛知医科大学医学部への進学を考えている人の中には、金沢医科大学医学部、兵庫医科大学医学部、福岡大学医学部、川崎医科大学医学部などと比較検討している方も多いのではないでしょうか?

偏差値が近い私立医学部であるとはいえ、大学によって、教科ごとの配点や出題傾向などは大きく異なります。各大学の出題傾向を参考に、志望校の選定や対策に取り組むことをおすすめします。

以下のページで、各大学の出題傾向や、教科別の配点・分析を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

▶︎ 金沢医科大学医学部の入試傾向と対策

▶︎ 兵庫医科大学医学部の入試傾向と対策

▶︎ 福岡大学医学部の入試傾向と対策

▶︎ 川崎医科大学医学部の入試傾向と対策

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