医学部完全特化型 オンライン個別指導塾

ハイレベルな受験生が集まる私立医学部の受験。その中でも「産業医科大学 医学部に特化した対策」にはどのようにして取り組んでいけばいいのでしょうか?
この記事は、スタディカルテLabの教務チームが、産業医科大学 医学部の入試問題から読み取れる出題傾向を分析したものです。産業医科大学 医学部の入試傾向が、他の医学部とどのような違いがあるのかを理解し、現時点の学力から精度の高い対策を進めていくための参考にしてみてください。
産業医科大学 医学部
種別
私立大学
地域
九州・沖縄エリア
学費
〜4,000万円
再受験寛容度
寛容
男女比率
男6:女4
※ 再受験寛容度:近年の入学者の統計データから、22歳以上の受験生の合格率に基づいて分類しています。
※ 男女比率:近年の入学者の統計データの男女比に基づいて分類しています。
▶︎【私立医学部 合格体験記】温かく強力なサポートを支えに、再受験で産業医科大学に合格!
産業医科大学は、福岡県にある日本の私立大学(公設民営大学)です。「産業医大」や「産医大」「UOEH」と略称されます。医学部医学科のほか、産業保健学部看護学科、産業保健学部産業衛生科学科を有する、九州を代表する医科大学のひとつです。福岡県北九州市八幡西区医生ケ丘1-1に本部を置き、医学部のキャンパスも同じ場所に位置しています。JR鹿児島本線・筑豊本線 折尾駅西口からバスで約10分の「産業医科大学病院入口」を下車してすぐの場所にあります。
産業医学とは、予防医学・治療医学・健康増進を一体的に取り組む学問です。快適な職場環境の整備に努め、病気を治すだけでなく、病気の発生を防ぐことを目指す医学です。
産業医科大学は、産業医の養成を目的として設立された唯一の大学で、卒業と同時に医師免許だけでなく産業医資格を取得できる点が特徴です。また、学生全員に修学資金貸与制度があることも大きな特徴です。学生納入金は6年間で3000万円程度ですが、卒業後に一定期間、対象の職務に就くことで、貸与された修学資金の返還が免除されます。その結果、実質負担額は1130万円程度となるため、私立医学部の中では非常に学費が安い大学といえます。また、授業料免除制度(全額免除:全学年で40名、半額免除:全学年で40名)や、未来応援プラン(在学中は学費の自己負担なく修学が可能で、医師として就業後に返済するプラン)などの学費サポートも充実しています。
九州地方からの志願者が約半分を占め、残り半分はその他の地域からの志願者です。
(参考:受験生の方|産業医科大学 )

配点は年度によって変更されている可能性があります。必ず最新の募集要項で確認してください。理科比率:280/950 29.5%
一般選抜A最低点:636/950(2025年度 / 大学HP)66.9%
再受験寛容度:寛容
面接:配点不明/個人面接
小論文:試験時間120分で複数問あり(2024年度)
学費:30,697,800円(2025年度 / 6年間の総額)
産業医科大学の入試形式は、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜です。一般選抜には、A方式・B方式・C方式の3つが存在します。上記の表には、募集人員が一番多い一般選抜A方式の配点を記載しています。
A方式は、共通テスト300点+個別学力試験650点の合計950点と、面接の総合評価で合否が判定される、個別学力試験重視型の試験です。共通テストの英語の配点割合は、60点中リーディング48点・リスニング12点と、リーディング重視の配点です。
共通テストと個別学力試験の結果をもとに上位成績者が選抜され、選抜者のみ小論文・面接試験に進むことができます。
なお、産業医科大学の一般選抜は、方式によって共通テストの重要度が異なります。2025年度の各方式の配点と目標得点率の目安は以下の通りです。
共通テスト | 個別学力試験 | 小論文 | 目標得点率の目安 | 募集人員 | |
|---|---|---|---|---|---|
A方式 | 300点 | 600点 | 50点 | 70%以上 | 約60名 |
B方式 | 0点 | 600点 | 50点 | 80%以上 | 5名以内 |
C方式 | 900点 | 0点 | 50点 | 85%以上 | 5名以内 |
B方式は、私立医学部に絞って出願する受験生、共通テストの失敗を挽回したい受験生に適した入試です。C方式は共通テスト受験後の出願が可能で、戦略的に共通テストで高得点を狙うことで、国公立医学部と併願しやすくなります。
数学 | 英語 | 物理 | 化学 | 生物 | |
|---|---|---|---|---|---|
問題の難易度 | 標問と難問の混合型 | 標問と難問の混合型 | 標問中心 | 標問中心 | 標問中心 |
目標得点率 | 60〜80% | 60〜80% | 60〜80% | 60〜80% | 60〜80% |
試験時間 | 短い | 短い | 短い | 普通 | 短い |
その他 | 小問集合や独立問題が織り交ざった出題。小問集合での標準的な難易度の問題の取りこぼしに注意。単位換算などあまり馴染みのない問題も出題されるため、過去問演習は必須 | 英文和訳や内容説明を含む英語長文3題、100語程度での自由英作文1題の合計4題構成。標準的な難易度の問題だが、記述量が多め。大問1は特徴的な問題であるため入念な対策を | 力学が必出、残りは電磁気、熱力学、波動、原子からまんべんなく出題。試験時間短く、難問を含む年度もあり、取捨選択が必要。まずは標準レベルを素早く正確に解けるように | 半分は理論、残り半分は有機と高分子から出題。見慣れない問題に時間を割きすぎないよう注意。まずは基本・標準問題で得点を確保すること。化学平衡や有機の構造決定が頻出 | 論述問題が非常に多く、知識力はもちろん、論点を簡潔にまとめる解答作成能力が必要。体内環境や代謝のような人体に関するテーマや、分子生物学に関する遺伝情報が頻出 |
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
大問3〜5題構成で、小問集合や独立問題が織り交ぜられた出題です。形式としては、空所補充形式および過程の記述を要する記述式です。試験時間は100分です。
◆ 問題難易度:標問と難問の混合型
試験時間内に合格点を取るのが大変な入試内容です。標準レベルの問題が中心ですが、見慣れない難問や計算が煩雑な問題も一定数含まれています。小問集合が10〜15問前後出題され、問題によって難易度にばらつきがあるので、取捨選択と試験時間を意識した問題演習が必要です。記述問題も1〜2題程度出題されていますが、証明問題はあまり出題されません。2021年から3年連続で、理科のような単位換算の問題が第1問で出題されました。このように、他大学ではあまり見られない独自の設問が出題される傾向にあります。
また、類題経験で差がつくような問題も多く、例えば2022年度にはトロコイド曲線が、2024年度は速度・道のりが出題されました。類似の問題が連続で出題されている年度もあり、独特な出題も目立つので、過去問研究は入念におこないましょう。
◆ 目標得点率:60〜80%
医学部合格のためには65%以上の得点を確保したいところです。数学が得意な受験生であれば75%以上の得点も可能でしょう。まずは、解きやすい問題をひととおり解くことを目指しましょう。時間内に目標得点率をクリアするには、情報処理力・計算力が必要です。
◆ 試験時間:短い
すべての問題を解き切ろうと考えると、試験時間は短く感じるでしょう。大問5題構成の場合、単純計算では1題20分で解くことになりますが、実際にはやや難しい問題は一旦飛ばし、解きやすい問題を見極めて素早く処理することが大切です。過去問演習で時間配分と取捨選択をよく研究しておきましょう。
◆ 取捨選択:必要
さまざまな難易度の問題が順不同に並んでいます。難しい問題や行き詰まった問題は後回しにして、すぐに解答できる問題でできるだけ正解するという方針が望ましいでしょう。
◆ 頻出分野:関数、場合の数・確率、整数の性質、数列、ベクトル、複素数平面、式と曲線、微積分
微積分、確率、図形と計量、式と曲線、三角関数などが頻出です。小問数が多いため、どの分野からも出題される傾向にあります。数3比率は平均して全体の50%程度ですが、数3の微積分はやや難しい問題が目立ちます。数Cの複素数平面、平面上の曲線なども出題されています。大問1〜2題程度出題される記述問題も、ベクトル、数列、式と曲線、微積分、複素数平面などさまざまな範囲から出題されています。まんべんなく学習をおこなっておきましょう。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
読解問題3題と、100語程度の自由英作文1題の、合計4題構成です。試験時間は100分です。内容真偽問題などの一部の問題は選択形式ですが、記述式が中心です。
◆ 問題難易度:標問と難問の混合型
英文の内容自体は標準的な難易度です。しかし、読解問題の量が多く、記述問題も多いため、出題形式の面で難しいと感じる受験生が多いでしょう。
大問1の空所補充問題は、文章中の空欄に適切な単語を自分で考えて入れる形式です。知識だけでなく、文法・文脈理解が必要となる特徴的な問題なので、過去問でしっかりと対策をおこなっておきましょう。
大問2、3で出題される英文和訳問題・内容説明問題については、特化した記述対策や、過去問演習の添削指導を受けておきましょう。
大問4で出題される100語程度のテーマ英作文は、よくあるテーマからの出題です。自由英作文もしっかりと練習しておきましょう。
◆ 目標得点率:60〜80%
医学部合格のためには70%以上の得点を確保したいところです。英語が得意な受験生であれば80%以上の得点も可能でしょう。英文和訳・内容説明・自由英作文などの記述問題で差がつくので、信頼できる先生から添削指導を受けておくことが理想です。
◆ 試験時間:短い
時間がかかる問題が多いため、試験時間は短いと感じるでしょう。時間内に目標得点率をクリアするには、記述問題を素早く処理する力が必要です。最初に100語程度のテーマ英作文を15分程度で解答し、残った時間で長文読解に取り組むと、得点が大崩れしにくいでしょう。
◆ 取捨選択:必要
時間が不足しやすいので、実際に過去問を解いてみて、時間配分や解答順を考えておきましょう。難しく感じる問題があれば、時間をかけすぎずに、一旦書いて次に進むことを意識して取り組んでください。
◆ 医学部固有テーマ:少ない
英文の内容は、科学、文化、社会など幅広いテーマが見られます。さまざまなジャンルの英文に触れておきましょう。医系テーマはあまり出題されない傾向にあります。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
年度によって変動はありますが、ここ数年は大問3題構成です。試験時間は理科2科目で100分であり、1科目あたり50分を目安に解答します。記述式で、一部に選択問題があります。
◆ 問題難易度:標問中心
標準レベルの問題が中心ですが、一部にやや難しい問題も出題されています。試験時間が短く、計算力が求められる内容です。まずは標準レベルの問題を素早く正確に解くことを心がけましょう。前問で計算ミスをすると、その結果を用いて解く問題をすべて間違えてしまうことになるため、きちんと答えを合わせる練習をしておきましょう。年度によっては、複雑な設定が与えられ、分析を必要とする問題が出題されています。物理現象を理解した上で、問題文を丁寧に読み込み、誘導に乗って解答する力が要求されます。
◆ 目標得点率:60〜80%
年度によりますが、医学部合格のためには70%以上の得点を確保したいところです。物理が得意な受験生であれば80%以上の得点も可能でしょう。
◆ 試験時間:短い
設問数や難易度を考えると、全問解き切るには試験時間が短いと感じるでしょう。また、大問ごとの設問数の差が大きい場合があるので、時間配分には注意が必要です。過去問をよく研究して、時間配分に慣れておきましょう。
◆ 取捨選択:必要
一般選抜A方式での合格を目指すのであれば、全問解答する必要はありません。難問は後回しにして、基本・標準問題をミスなく正確に合わせることに集中しましょう。
◆ 頻出分野:力学、電磁気、熱力学、波動、原子
力学が必出で、残りは電磁気、熱力学、波動、原子からまんべんなく出題されています。原子の問題は2017年、2019年、2023年と定期的に出題されているので、偏った学習はせず、まんべんなく学習をおこなっておきましょう。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
化学は大問3〜4題構成です。試験時間は理科2科目で100分であり、1科目あたり50分を目安に解答することになります。記述式で、一部に選択問題があります。
◆ 問題難易度:標問中心
近年は標準レベル中心の出題が続いており、制限時間に対して適度な問題数で、全体的に解答しやすい問題構成となっています。そのため、実力が反映されやすい試験ともいえます。
設問に対して、化学用語や構造式などを記述させる問題が主で、計算過程を求められることもあります。一部にやや難しい計算問題や、計算が煩雑な問題も見られるので、日頃から計算練習をおこなっておきましょう。また、年度によっては化学現象の理由を説明させるような論述問題が出題されることもあります。
◆ 目標得点率:60〜80%
年度によりますが、近年の出題傾向であれば70%の得点を確保したいところです。化学が得意な受験生であれば80%以上の得点も可能でしょう。計算問題を素早く正確に処理すること、どの分野もひととおり入試基礎力をつけておくことが重要です。
◆ 試験時間:普通
1科目あたり50分という試験時間は、問題量や難易度を考えると適切です。計算問題が多いため、時間内に解き切れるよう過去問を使ったトレーニングが欠かせません。状況に応じて、もう1つの理科科目との時間配分も考えておきましょう。
◆ 取捨選択:不要
直近の年度であれば、標準的な難易度の問題が中心であるため、全問まんべんなく解答したいところです。以前は難易度の高い問題セットが出題されていたこともあったので、今後も難問が出題される可能性があります。見慣れない問題には時間を割きすぎないように注意し、まずは基本・標準問題で得点を確保しましょう。
◆ 頻出分野:理論、有機、高分子
平均すると約半分は理論から、残りの約半分は有機、高分子から出題されています。理論では、化学平衡、酸と塩基、酸化還元、電池・電気分解、結晶、気体など、ひととおりの頻出テーマや計算問題はできるようにしておきましょう。有機では、特に構造決定問題が頻出です。油脂やアミノ酸、糖類などの高分子も出題されています。無機は一部知識問題として問われることもありますが、配点比率は少ないです。アルミニウムの工業的製法など、典型的なテーマが理論計算と混ざって出題されています。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
2019年度までは大問4題構成が続いていましたが、直近は大問3題構成です。試験時間は理科2科目で100分であり、1科目あたり50分を目安に解答することになります。記述式で、一部に選択問題があります。
◆ 問題難易度:標問中心
近年は難易度が落ち着いて、標準的な問題が中心となりました。以前は、表やデータの読み取りを必要とする実験考察問題が中心で、やや難しい問題が目立ちましたが、最近は、生物用語を答える知識問題や字数制限のない論述問題が中心です。計算問題や描図問題も、問題数は少ないですが出題されています。今後も、以前のようにやや難しい実験考察問題が出題される可能性も十分にあるので、過去問で対策をおこない類似問題へのアプローチ方法を鍛えておきましょう。
◆ 目標得点率:60~80%
年度によりますが、近年であれば70%以上の得点を確保したいところです。特に、論述問題に素早く解答できるかで差がつくでしょう。そのためには、論点を簡潔にまとめる解答作成能力が必要となるので、信頼できる先生に添削を受けたり、特化した対策をおこなったりしておきましょう。
◆ 試験時間:短い
記述問題が多く、慣れていないと解答に時間がかかってしまうので、時間配分に注意しましょう。大問3題構成なので、1題あたり15分を目安に取り組み、解きにくい問題は一旦スキップして残った時間で再挑戦しましょう。解ける問題を残さないことが重要です。
◆ 取捨選択:必要
基本的には、時間内にすべての問題をひととおり解くことを目指してください。ただ、難しい計算問題や実験考察問題が出題された場合には、想定以上に時間がかかってしまう可能性があるので注意が必要です。状況に応じて難しいと感じた問題は一旦後回しにすることも考えておきましょう。
◆ 頻出分野:遺伝情報、代謝、体内環境、動物の反応
視覚や聴覚といった感覚器や、神経伝達などの運動器、臓器、体内環境、代謝、酸素運搬、血液凝固といった、人体に関するテーマがよく出題されます。遺伝情報も医学に関連して頻出です。しかしながら、進化と分類、生態といった分野からの出題もあるため、特定の分野に偏った学習は避けましょう。発展的な内容を考察する問題が出題される可能性もあるので、教科書の内容をひととおり学習した後は、頻出分野を中心に学習を進め、過去問演習で出題形式に慣れておきましょう。
本記事では、産業医科大学医学部の傾向と対策をご紹介しました。
産業医科大学医学部への進学を考えている人の中には、大阪医科薬科大学医学部、関西医科大学医学部などと比較検討している方も多いのではないでしょうか?
偏差値が近い私立医学部であるとはいえ、大学によって、教科ごとの配点や出題傾向などは大きく異なります。各大学の出題傾向を参考に、志望校の選定や対策に取り組むことをおすすめします。
以下のページで、各大学の出題傾向や、教科別の配点・分析を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
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