医学部完全特化型 オンライン個別指導塾

ハイレベルな受験生が集まる国公立医学部の受験。その中でも「奈良県立医科大学 医学部に特化した対策」にはどのようにして取り組んでいけばいいのでしょうか?
この記事は、スタディカルテLabの教務チームが、奈良県立医科大学 医学部の入試問題から読み取れる出題傾向を分析したものです。奈良県立医科大学 医学部の入試傾向が、他の医学部とどのような違いがあるのかを理解し、現時点の学力から精度の高い対策を進めていくための参考にしてみてください。
奈良県立医科大学 医学部
種別
国公立大学
地域
近畿エリア
学費
〜400万円
再受験寛容度
普通
男女比率
男7:女3
※ 学費:国公立大学の場合、卒業までの6年間の学費は350万円ほどです。
※ 再受験寛容度:近年の入学者の統計データから、22歳以上の受験生の合格率に基づいて分類しています。
※ 男女比率:近年の入学者の統計データの男女比に基づいて分類しています。
奈良県立医科大学は、奈良県にある日本の公立大学です。奈良県橿原市四条町840番地に本部を置き、医学部のキャンパスも同じ場所にあります。近鉄橿原線八木西口駅下車、徒歩8分ほどの立地です。公立校の中でも研究医養成の充実したコースがあり、臨床英語教育、海外への研修短期留学、米国医師免許の取得などもできる特徴があります。
近畿(関西)地方の単科医科大学の1つで、奈県医、奈良医大、県立医大などと略称されます。他の単科医科大には、滋賀医科大、京都府立医科大、和歌山県立医科大などがあります。

配点は年度によって変更されている可能性があります。必ず最新の募集要項で確認してください。共通テスト最低点:不明(2025年度 / 大学HP)
個別学力試験最低点:不明(2025年度 / 大学HP)
総合最低点:緊急医師確保 594.5/900(2025年度 / 大学HP)66.1%、地域枠 635.25/900(2025年度 / 大学HP)70.6%
教科配点:画像参照(2026年度 / 大学HP)
再受験寛容度:普通(近年の入学者年齢別分布から判断)
面接:配点不明
小論文:なし
2026年度(令和8年度)の募集人員は、学校推薦型選抜が36名、一般選抜 前期日程 22名・後期日程 53名 と予定されています。
それぞれの選抜形式によって試験内容が大きく異なり、
学校推薦型選抜は「取捨選択が必要な情報処理が要求される、特殊な入試形式」
一般選抜 前期日程は「共通テストでほぼ決定し、個別学力試験は小論文のみ」
一般選抜 後期日程は「難問が中心の個別学力試験重視」
という特徴があります。
本記事では、過去の一般選抜前期試験と類似している、学校推薦型入試の特徴に絞ってご紹介します。
学校推薦型選抜は、共通テスト450点と個別学力試験450点の合計900点と、面接の総合評価で合否が決まる、バランス型の配点です。共通テスト・個別学力試験の双方で高得点を取れるようにしましょう。個別学力試験は特殊な形式です。180分の試験時間で「数学」「英語」「理科(1科目選択)」を解答する「トリアージ試験」と呼ばれる入試形式となっています。
○180分の試験時間で「数学」「英語」「理科(1科目選択)」を解答しますが、問題を、どこから考えて解答するべきか、どのような時間配分で解答するべきかを「迅速」「的確」「冷静」に判断することが求められます。
○これは「災害医療」で医療従事者に求められる「治療優先度決定」の「迅速」「的確」「冷静」な判断につながるものであり、医師を目指す者にとって必要不可欠な能力です。
○こういった考えから、本学では「学科試験(A)」を「トリアージによる奈良医大入試方式」と名付け、知識だけでなく、医師を目指す者に大切な「迅速」「的確」「冷静」な判断力を見る試験として実施します。(引用元:奈良県立医科大学公式HP)
上記の趣旨から、基本的にどの科目にも易問・標問・難問が散りばめられています。限られた時間で標準問題を早く正確に解くこと、状況に応じて取捨選択することが必要です。かなりユニークな出題形式なので、過去問を使ってしっかりと対策に取り組んでおきましょう。
また、国語の配点比率が小さく、理科の配点比率が大きく、個別学力試験の理科は1科目での受験となっています。受験戦略を立てやすい大学の1つです。
近畿地方の他の国公立医学部と比較すると、「共通テスト配点比率」と「合格最低点」は以下のような分布になります。志望校選びの参考にしてみてください。


数学 | 英語 | 物理 | 化学 | 生物 | |
|---|---|---|---|---|---|
問題の難易度 | 標問中心 | 標問中心 | 標問中心 | 標問中心 | 標問中心 |
目標得点率 | 60〜80% | 60〜80% | 60〜80% | 60〜80% | 60〜80% |
試験時間 | 短い | 短い | 短い | 短い | 短い |
その他 | 難易度は高くないが、60分で5題を解答するのは大変。スピード重視で解答を | 英作文2題をスピード感持って解答する必要あり。読解・語彙問題はやや易しい | 力学と電磁気が頻出で小問約25問の問題。計算に時間をかけすぎないよう注意 | 大問がかなり多く、ほぼ全ての単元から出題される。窒素に関連する問題が頻出 | 大問が多く、ほぼ全ての単元から出題される。論述する問題が多い |
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
医学部固有問題です。大問が5題出題されます。試験時間180分で英語・数学・理科の3教科を解答するため、数学に充てられる時間は実質60分程度です。戦略次第では試験時間を他の科目と調整することも可能です。
◆ 問題難易度:標問中心
基礎から標準的な問題が中心ですが、1題を約12分で解くには大変な問題も含まれています。教科書内容をきちんと理解した上で情報処理と取捨選択のできる学力が要求されています。
◆ 目標得点率:60〜80%
60%がざっくりとした目標得点率の目安です。数学が得意な生徒であれば70%以上の高得点が期待できます。5題中4題が答えのみを書く形式です。残り1題は証明問題であることが多く、計算スピードと記述力の両方を必要とする非常にハードな出題形式です。
◆ 試験時間:短い
実質60分で5題という、非常にタイトな時間設定です。解けそうな問題を瞬時に見抜いて解き進める必要があります。答えだけを解答する問題は、計算スピードの速さが求められます。
◆ 取捨選択:必要
問題自体が難しいわけではありませんが、とにかく時間が足りないので、問題を見たときに瞬時に解法が思い浮かばないものは後回しにする勇気も必要です。
◆ 頻出分野:場合の数・確率、整数の性質、ベクトル、微積分
近年は、場合の数・確率からは必ず出題されています。一方、式と曲線からはあまり出題されていません。それ以外の分野からはまんべんなく出題される印象なので、バランスの良い学習が必要です。
◆ 数3比率:〜40%
数3の問題は、5題中2〜3題出題される年もありますが、1題のみの年もあります。幅広く出題されているので、数3と数1A2Bをバランスよく学習しておくほうがよいでしょう。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
医学部固有問題です。2022年度から自由英作2題、長文読解1題、文法問題1題の、合計4題が出題されるようになりました。2021年度以前は英作文2題と長文読解1題の3題構成でした。試験時間180分で英語・数学・理科の3教科を解答するため、英語に充てられる時間は実質60分程度です。戦略次第では試験時間を他の科目と調整することも可能です。
◆ 問題難易度:標問中心
例えば2022年度は、150点の配点中、英文読解30点、文法10点、英作文110点と、英語表現にかなり重点が置かれた試験内容です。2022年から出題されている文法・語彙問題については難易度が低めの傾向にあります。また、長文読解では医系テーマが毎年出題されています。
◆ 目標得点率:60〜80%
70%が目標得点の目安になります。きちんと対策をした受験生であれば80%以上も可能です。テーマ英作文が100語、意見論述の英作文が120語なので、時間内にどれだけ素早く「減点されない英語表現」ができるかが大事です。
◆ 試験時間:短い
60分程度で解答する必要があるので、和文英訳や英作文2題を素早く処理する能力が必要です。英文読解でも要約問題などが出題されているので、想定以上に時間がかかってしまう可能性があります。時間を計って過去問を解く訓練をおこなっておきましょう。
◆ 取捨選択:不要
英語に関しては、全問題にまんべんなく解答したいところです。他科目との時間配分のバランスに注意しましょう。
◆ 医学部固有テーマ:多い
特に近年の英文内容は、前後期日程ともに禁煙や健康、運動や癌など、医学部固有テーマが多いです。ただ、一般的な評論も出題されることもあります。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
医学部固有問題です。大問は3〜4題程度出題されます。試験時間180分で英語・数学・理科の3教科を解答するため、物理に充てられる時間は実質60分程度です。戦略次第では試験時間を他の科目と調整することも可能です。
◆ 問題難易度:標問中心
基本から標準レベルの問題が多く、応用問題も少し出題されます。少し捻った設定の問題が出題されることもあり、状況把握に時間がかかります。ほぼ全ての問題が結果を記す空所補充形式ですが、2022年度は短文で解答する論述問題が2問出題されたり、後期日程では描図問題が出題されたりしているため、今後も他の解答形式で出題される可能性があります。
◆ 目標得点率:60〜80%
年度の難易度にもよりますが、70%以上の得点率を目指しましょう。物理が得意な受験生であれば80%以上を取って、有利に進めたいところです。
◆ 試験時間:短い
大問3〜4問、小問約25問の構成です。1科目あたり約60分で解くことになりますが、標準レベルの受験勉強をしていれば、合格ラインには十分到達できるでしょう。典型的な問題を短い時間で処理できる状態を目指しましょう。
◆ 取捨選択:不要
ここ数年では、そこまで難問は出題されていないので、基本的には着手した問題を正確に解いていけばよいでしょう。ただ、入試の特性を念頭におくと、解きにくい、計算に時間がかかる問題は飛ばす必要があります。
◆ 頻出分野:力学、電磁気、熱力学、波動
力学と電磁気が高い頻度で出題されます。次いで波動や熱力学が出題されています。波動は、定常波に関する出題が好まれるようです。原子については、近年の前期日程では出題されていませんが、以前は大問で出題されたこともあります。また近年の後期日程でも原子が出題されているので、傾向の変化に備えて押さえておきたいところです。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
医学部固有問題です。大問が17〜20題出題されます。試験時間180分で英語・数学・理科の3教科を解答するため、化学に充てられる時間は実質60分程度です。戦略次第では試験時間を他の科目と調整することも可能です。
◆ 問題難易度:標問中心
大問が多く、ほぼ全ての単元から出題され、標準レベルの問題が多いです。文章中の空所補充、字数制限がある論述、比較的長い化学反応式を書かせるなど、バラエティに富んだ問題です。一部、正確に答えを書くためには時間を要するような問題が意図的に出題されているので注意しましょう。
◆ 目標得点率:60〜80%
その年度の難易度にもよりますが、70%以上の得点率を目指しましょう。化学が得意な受験生であれば80%以上を取って、有利に進めたいところです。
◆ 試験時間:短い
大問は約20題で、極端に難しいわけではありませんが、50〜100字の論述問題や煩雑な計算問題を含むので、時間は短く感じるでしょう。
◆ 取捨選択:必要
基本的に標準的な難易度の問題が多いものの、一部の問題で時間を要するので、時間内に全ての問題を解くことは大変です。できそうな問題から着手し、素早く解き進めていくことが必要です。
◆ 頻出分野:理論、無機、有機、高分子
全体を通して、約半分が理論化学からの出題で、ほとんど全ての単元から出題されているので注意しましょう。窒素に関連する問題が頻出のようです。また、共重合の計算も好んで出題されます。有機の構造決定は難しくなりやすく、高分子の計算問題が出題されやすいのも特徴です。
◆ 他学部との比較:医学部固有問題
医学部固有問題です。大問が10題程度出題されます。試験時間180分で英語・数学・理科の3教科を解答するため、生物に充てられる時間は実質60分程度です。戦略次第では試験時間を他の科目と調整することも可能です。
◆ 問題難易度:標問中心
標準的な内容の出題が中心ですが、試験時間に対して問題量が多いのが特徴です。計算問題が多い上、各大問には20〜50字程度の論述問題があり、それらの解答で差がつく試験内容です。
◆ 目標得点率:60〜80%
難易度にもよりますが、65〜70%の得点率が目安です。生物が得意な受験生であれば、75%以上を取って有利に進めたいところです。一部、論述問題には書きにくいものも含まれるので、80%以上を狙うのは簡単ではないでしょう。
◆ 試験時間:短い
大問は約10題で、その多くは問題文を読み込めば基礎的な範囲で解答できる問題ですが、論述問題や計算問題などは時間がかかる問題も多いため、時間が短いと思う受験生が多いでしょう。
◆ 取捨選択:必要
自分の解きやすい問題から着手し、素早く解き進めていくことが必要です。時間配分や取捨選択、記述に慣れていないと、合格ラインに到達しません。
◆ 頻出分野:生態、生殖・発生、細胞・代謝、遺伝、恒常性、反応・行動、環境応答、進化
大問が多いので、ほぼ全ての単元から出題されていますが、医学部にしては珍しく生態からの出題が目立つことが特徴です。毎年、生態と進化・系統だけで全体の約40%を占めているので、特に注意が必要です。
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