仮面浪人をしながら医学部合格を目指すことは決して簡単ではありません。しかし、適切な計画と戦略に基づいて対策をおこなえば、十分に成功させることができます。仮面浪人では、モチベーションの維持や学習環境の整備など、あらゆる課題に直面しますが、それでも医学の道を諦めずに挑戦することで、 自分の本当に望んでいる未来を掴むことができるかもしれません。この記事では、仮面浪人で医学部合格を目指すメリットとデメリットや、成功のためのポイントを解説します。「このまま今の大学に残るか、それとも再受験に挑むべきか……」「入学手続きは済ませたが、第一志望を諦めきれない」と迷っている方にとって、納得のいく決断をするための手助けになれば幸いです。そもそも仮面浪人とは?仮面浪人とは、一般的に、「大学に籍を置きながら、他の大学・学部の合格に向けて受験勉強をおこなっている人」のことを指します。大学に籍がある状態なので、仮に今回の受験がうまくいかなかった場合でも、元の大学に戻ることができるという安心感があります。仮面浪人には、2つのパターンがあります。大学に通って単位を取得しながら受験勉強をするパターン大学を休学して受験勉強に専念するパターン仮面浪人で医学部を目指す場合、基本的には休学して受験勉強に専念することをおすすめします。医学部受験は学習量が膨大で、大学に通いながら対策をおこなうのは非常に大変なためです。ただし、休学制度は大学によってルールが異なるため、事前に自分の大学の規則を確認しておく必要があります。休学時のルール例として、2大学の休学制度をご紹介します。例1:関西大学関西大学では、休学できる期間が通算4学期以内と定められており、最長で2年間休学できます。ただし、休学在籍料として60,000円を収める必要があります。(参照:HANDBOOK 2024 大学要項|関西大学)例2:東北大学東北大学では、休学願を提出した月の翌月以降の1日から、1か月単位で取得することができます。休学できる期間は原則1年以内で、特別な理由がある場合は1年を超えて休学が可能です。休学費用はかかりません。(参照:休学を考えているみなさまへ|東北大学)どの大学においても、指定期日までに休学手続きをおこなわなかった場合は、授業料を納めなくてはなりません。休学をして再受験を検討する場合は、各大学の制度を確認し、必要な手続きは早めに済ませましょう。仮面浪人で医学部を目指す2つの方法仮面浪人で医学部再受験を目指すには主に2つの方法があります。① 大学入学と同時に休学して受験勉強を続けるこの方法は、入学する前から仮面浪人を決意している人向けです。入学金などを支払う必要がありますが、大学の籍は確保することができます。また、受験期からそのまま勉強を続けられるため学力を維持しやすく、途切れることなく受験勉強に専念することができます。ただし、入学後すぐに休学できるかどうかは大学によって異なるので、事前に休学のルールをよく確認しましょう。② 大学にしばらく通ったのちに再受験を決意する入学後しばらく大学生活を送ったものの、やはり医学部に行きたいと思い、再受験を決意するケースです。この場合は、再受験を決めた段階で休学するか、大学に通いながら受験勉強をするかの2つの選択肢があります。どちらを選ぶにしても、一度受験勉強から離れてしまっているので、ブランクを取り戻すことが課題になります。休学する場合は勉強に専念しやすい一方で、大学と両立する際は効率よく勉強するための時間管理が必要不可欠となります。仮面浪人で医学部を目指すメリットとデメリットここからは、仮面浪人で医学部を目指すメリットとデメリットについて紹介します。医学部仮面浪人のメリット◆ 再受験に失敗しても大学生活を送ることができる仮面浪人は、大学に籍を置いている状態のため、仮に再受験がうまくいかなくても、復学することで再び大学生活を送ることができます。そのため、現役生や浪人生に比べて受験へのプレッシャーを感じにくいと言えるでしょう。また、滑り止めとして他学部を受験する必要がないので、志望校である医学部の対策に集中することができます。◆ 大学の設備を活用できることもある大学に在籍していることで、大学の図書館や自習室を受験勉強に活用できる場合もあります。宅浪生は集中できる勉強場所の確保に悩むこともありますが、仮面浪人生は大学の設備を使うことができるので、安心して落ち着いた環境で勉強を続けることができます。実際に、大学の図書館を利用しながら医学部再受験に挑む仮面浪人生も少なくありません。◆ 人との繋がりがあるのでリフレッシュできる一度大学生活を送ったうえで再受験をする場合は、大学での交友関係があるので、孤独感を感じにくいというメリットもあります。宅浪は一人きりで勉強することが多く、精神的に辛くなることもありますが、仮面浪人は人との繋がりを持ちながら勉強に取り組めるため、適度にリフレッシュしつつ受験勉強を続けることができます。ただし、サークルやアルバイトに時間を割くと勉強が疎かになってしまうので、勉強第一の生活を送れるよう注意しましょう。◆ 仮面浪人中の学部の勉強が将来に役立つ可能性も仮面浪人時に在籍していた学部での勉強が、医学部での学びに役立つこともあります。例えば、理系学部の生物・化学系の基礎知識を身に付ける学部では、医療との関連性が高い分野を学ぶことが多く、それらの知識が医学部入学後も役に立つことがあるでしょう。医学部仮面浪人のデメリット◆ 入学金や授業料などの費用を払う必要がある仮面浪人をして再受験をする場合、入学金や授業料などを払う必要があります。国公立大学は、基本的に休学費用がかかりませんが、私立大学の場合は、休学中も在籍料を納めなくてはなりません。また、一人暮らしをしている場合は、さらに家賃や生活費もかかります。仮面浪人生は受験勉強や学部の勉強で忙しいため、アルバイトをする時間が取れないケースが多く、支出だけがかさんでしまう可能性があります。費用面については、仮面浪人を決める前によく確認しましょう。◆ モチベーションを維持することが大変一度受験から解放され大学生活を始めると、受験生の頃のモチベーションを取り戻すことが難しくなってしまいます。大学生活は、サークルや飲み会などの誘惑が多く、勉強時間が削られてしまうこともあるでしょう。◆ 復学する場合に学業や人間関係に苦労する可能性がある休学して再受験に取り組んだものの、うまくいかなかった場合は、復学することになります。その際、学業の遅れを取り戻したり、交友関係を築き直したりしなければなりません。特に、1年次に休学した場合は、必修科目が多く、クラス単位での授業も多いため、復学後の履修調整や手続きに手間がかかることも予想されます。医学部仮面浪人を成功させるためのポイントメリットもデメリットもある医学部仮面浪人ですが、再受験に挑む場合におさえておきたいポイントを解説します。◆ 長期的な計画を立てる仮面浪人をする際は、休学するか、大学に通いながら受験勉強をするかを決めなくてはなりません。それぞれの選択によって勉強スタイルは大きく変わるため、学習計画と目標をしっかりと立てましょう。大学と両立させる場合は、単位取得と受験勉強を並行する必要があるので、無計画では時間が足りなくなることが予想されます。履修状況や試験期間などを考慮して、優先順位をつけて学習スケジュールを決め、効率よく勉強時間を確保することが重要です。◆ 志望校選びは念入りに医学部を再受験する際は、戦略的な志望校選びが合格の鍵となります。特に、受験期からブランクが空いてしまっている場合は、得意科目の配点が高い大学や、受験科目が少ない大学を選ぶのも作戦のひとつです。また、一部には、一定の年齢以上の合格者が少ない、再受験に厳しいとされる医学部も存在します。偏差値や問題との相性だけで志望校を決めるのではなく、年齢別の合格者割合も事前に確認するようにしましょう。詳しくはこちらの記事もご覧ください。▶︎ 既卒生必見!再受験生・多浪生に寛容な国公立医学部とは?◆ 最新の受験情報をチェック入試形態は年度ごとに変更される可能性があります。例えば、2025年度からの共通テストは新課程での実施となり、「情報」が受験必須となりました。そのため、旧課程履修者は新課程の内容を改めて勉強する必要があります。今後も、年度ごとに入試形態が変わる可能性があるため、過去の受験情報を鵜呑みにして学習を進めるのは危険です。志望校のHPや募集要項などで必ず最新の情報を確認するようにしましょう。医学部受験のプロに相談し、再受験合格へ本記事では、仮面浪人で医学部再受験を目指すメリットやデメリット、成功させるポイントについて解説しました。以下は、実際に仮面浪人を経て、再受験で医学部に合格した生徒の合格体験記です。ぜひご覧ください。▶︎ 国公立大学 医学部保健学科を2年次に休学し、4ヶ月で国際医療福祉大学 医学部に合格!医学部合格を目指すには、適切な受験戦略に基づいた対策が重要です。とはいえ、自分で情報を収集し、対策をおこなうには時間と労力がかかります。そんな時、医学部受験のプロに頼ることも有効な手段です。スタディカルテLabでは、丁寧なヒアリングをもとに、ひとりひとりの学習状況に合わせて、学習計画の立て方や志望校選びのサポートをおこなっています。勉強の進め方や学習計画についてはもちろんのこと、「大学に通いながら効率よく受験勉強をおこないたい」「再受験寛容度が高い医学部を知りたい」というような志望校選びや進路のご相談も承ります。勉強や受験に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度スタディカルテLabにご相談ください。毎週最大5名様まで、30分の無料学習相談を受付中です。▼ 無料学習相談について、詳細はこちらからまた、スタディカルテLabでは、60分の体験授業が無料です。医学部合格に向けて具体的に対策を進めていきたい方は、ぜひ一度、プロ講師によるハイクオリティな指導をご体験ください。▼ 体験授業のお申し込みはこちらから。お待ちしております!