私立医学部の入試では、年度によって試験日程や教科配点、募集人員などが変更される場合があります。医学部合格に向けて、最新の入試情報をよく確認したうえで志望校を選ぶことがとても大切です。本記事では、2025年度の私立医学部入試における試験日程や教科配点の主な変更点をご紹介します。私立医学部の受験を検討している高校生・受験生の参考になれば幸いです。2025年度 入試形式の変更点2025年度において、以下の私立医学部では入試形式に大きな変更がありました。特に、配点や選抜方法の変更など、受験生に大きな影響を与えるポイントを中心に紹介します。出願する予定の大学については、変更内容をよく確認しておきましょう。各日程の募集人員や総合型選抜の方式など、ここでは紹介していない変更点が存在する場合もあります。実際に出願する際には、各大学の最新の募集要項を確認してください。国際医療福祉大学一般選抜 一次選考:数学(200点)・英語(200点)・理科2科目(200点)・小論文(二次試験の合否判定に利用)【2025年度からの変更点】★ 数学の配点が150点から200点に★ これまで英語重視の配点だったものが、数学と英語重視の配点に(参考:入試情報|国際医療福祉大学)国際医療福祉大学医学部の入試傾向と対策はこちら▶︎ 【私立医学部】国際医療福祉大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説関西医科大学一般選抜 第1次試験:数学(150点)・英語(150点)・理科2科目(200点)【2025年度からの変更点】★ 数学と英語の配点が100点から150点に★ これまで英語、数学、理科の配点は均等だったが、数学と英語重視の配点に(参考:令和7年度 学生募集要項|関西医科大学)関西医科大学医学部の入試傾向と対策はこちら▶︎ 【私立医学部】関西医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説このように私立医学部は、大学ごとに配点が異なります。出願する大学を選ぶ際には、出題傾向や配点から自分に合った志望校を選ぶことが重要です。英語が得意であれば英語の配点が高い大学を、理科が苦手であれば理科の配点が低めの大学を選ぶことで、受験を有利に進めることができるでしょう。私立医学部の各科目の配点バランスやその特徴についてはこちらの記事をご覧ください。▶︎ 【2025年度】私立医学部の一般選抜配点比較兵庫医科大学一般選抜B 第1次試験:数学(100点)・理科1科目(100点)・小論文(50点/第2次試験の合否判定に利用)一般選抜Bは、英検2級以上やIELTS4.0以上などの英語外部試験の資格を保持していることが条件の入試です。英語外部試験のスコアを提出するかわりに、第1次試験では英語が出題されません。【2025年度からの変更点】★ 数学の配点が150点から100点に(150点満点を100点に換算)★ 第2次試験で英語の筆記試験が出題(参考:【医学部】2025年度一般選抜B(高大接続型)|兵庫医科大学)兵庫医科大学医学部の入試傾向と対策はこちら▶︎ 【私立医学部】兵庫医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説獨協医科大学【2025年度からの変更点】★ 大学入学共通テスト利用選抜が廃止に★ これまで共テ利用の定員枠だった5名は一般選抜(後期)の枠に移り、一般選抜(後期)が10名から15名に(参考:令和7年度(令和6年度実施)医学部入学者選抜の変更点|獨協医科大学)獨協医科大学医学部の入試傾向と対策はこちら▶︎ 【私立医学部】獨協医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説愛知医科大学【2025年度からの変更点】★ 大学入学共通テスト利用選抜(後期)が廃止に★ 共テ利用(後期)の定員枠だった5名は一般選抜の枠に移り、一般選抜が65名から70名に(ただし、共テ利用(前期)の定員枠に変更はなく、変わらず15名のまま)(参考:令和7(2025)年度 募集人員の変更及び入学者選抜方法等の変更について(予告)|愛知医科大学)愛知医科大学医学部の入試傾向と対策はこちら▶︎ 【私立医学部】愛知医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説東邦大学【2025年度からの変更点】★ 統一入試が開始統一入試 概要◇ 募集人員:3名◇ 出願要件:一般入試の出願資格に加え、以下のいずれか1つの英語外部試験の基準を満たすこと◇ 出題内容・1次試験:英語(100点)・数学(200点)・理科2科目(各150点)がマーク式で出題・2次試験:数学(50点)・理科2科目(各50点)がマーク式および記述式で出題。また、基礎学力試験(50点)と面接(50点)も課される。◇ 特徴英語資格や検定試験で取得したスコアに応じて、試験結果に最大50点加点されます。▼英語外部試験出願条件英語資格・検定試験スコアTOEFL iBT42以上IELTS4.0以上英検(従来型/S-CBT)1980以上TEAP225以上TEAP CBT420以上GTEC(CBTタイプのみ)930以上ケンブリッジ英語検定140以上▼英語外部試験の加点基準加点TOEFLiBTIELTS英検TEAPTEAPCBTGTECケンブリッジ英語検定50点95以上7.0以上2600以上375以上8001350以上180以上40点84-946.0-6.52450-2599342-374700-7951265-1349170-17930点72-835.52300-2449309-341600-6951180-1264160-16920点57-7152125-2299267-308510-5951055-1179150-15910点42-564.0-4.51980-2124225-266420-505930-1054140-149(参考:統一入試|東邦大学)東邦大学医学部の入試傾向と対策はこちら▶︎ 【私立医学部】東邦大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説聖マリアンナ医科大学【2025年度からの変更点】★ 大学入学共通テスト利用選抜が開始大学入学共通テスト利用選抜 概要◇ 募集人員:5名◇ 出題内容・第1次試験(共テ):英語(200点)・数学(200点)・理科2科目(各200点)・国語(現代文のみ110点)・第2次試験:小論文(50点)・面接(50点)・適性検査(面接時の参考とする)◇ 特徴第2次試験の日程が遅く、2025年度は3月14日に実施されます。国公立大学に出願している受験生で私立大学の併願を考えている場合は、出願を検討してみるのも良いでしょう。(参考:令和7年度 医学部 医学科 入学者選抜要項|聖マリアンナ医科大学)聖マリアンナ医科大学医学部の入試傾向と対策はこちら▶︎ 【私立医学部】聖マリアンナ医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説2025年度 入試日程の変更点2025年度の私立医学部前期日程について、一般選抜の一次試験を中心に2024年度の日程と比較してご紹介します。受験校の選定や受験スケジュールの作成にぜひお役立てください。最新の情報は大学の募集要項やHPを確認してください。試験または大学名2025年度2024年度大学入学共通テスト1/18(土)・19(日)1/13(土)・14(日)愛知医科大学1/21(火)1/16(火)岩手医科大学医学部1/22(水)1/17(水)国際医療福祉大学医学部1/22(水)1/17(水)杏林大学医学部1/23(木)1/19(金)帝京大学医学部1/23(木)〜25(土)1/25(木)〜27(土)東北医科薬科大学1/25(土)1/20(土)関西医科大学(前期)1/25(土)1/27(土)川崎医科大学1/26(日)1/21(日)近畿大学医学部(前期)1/26(日)1/28(日)自治医科大学1/27(月)・28(火)1/22(月)・23(火)獨協医科大学(前期)1/27(月)・28日(火)1/21(日)・22日(月)兵庫医科大学1/29(水)1/24(水)金沢医科大学(前期)1/30(木)・31(金)1/30(火)・31(水)北里大学医学部1/31(金)1/26(金)日本大学医学部(N方式1)2/1(土)2/1(木)久留米大学医学部(前期)2/1(土)2/1(木)東京女子医科大学2/1(土)2/1(木)日本医科大学(前期)2/1(土)2/1(木)福岡大学医学部2/2(日)2/2(金)東海大学医学部2/2(日)・3(月)2/2(金)・3(土)順天堂大学医学部(A)2/3(月)2/3(土)埼玉医科大学(前期)2/4(火)2/2(金)藤田医科大学医学部(前期)2/4(火)2/4(日)東邦大学医学部2/4(火)2/6(火)東京医科大学2/5(水)2/7(水)聖マリアンナ医科大学(前期)2/6(木)2/8(木)昭和大学医学部(Ⅰ期)2/7(金)2/2(金)慶應義塾大学医学部2/9(日)2/19(月)産業医科大学(A)2/9(日)2/12(月)大阪医科薬科大学(前期)2/10(月)2/10(土)東京慈恵会医科大学2/11(火)2/18(日)国公立前期2/25(火)~2/25(日)~【2025/1/18・19】大学入学共通テスト2025年度の共通テストは、2024年度と比較して約1週間後ろ倒しの日程となりました。これにより、1月後半の私立医学部入試の日程が例年よりも詰まる傾向にあります。受験スケジュールを立てる際には、日程が重ならないよう十分に注意し、無理のない計画を心がけてください。【2025/1/23】帝京大学 & 杏林大学2024年度では、杏林大学の入試日程は他の私立医学部と重なっていませんでしたが、2025年度は帝京大学の1日目と重なります。帝京大学の入試は3日連続で実施され、得点が最も高かった日程の点数が合否判定に利用されます。両大学の出題傾向や科目別の配点、自分との相性などをふまえて、どちらの大学を受験するか選択するようにしましょう。帝京大学医学部と杏林大学医学部の入試傾向と対策については、こちらの記事をご覧ください。▶︎ 【私立医学部】帝京大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説▶︎ 【私立医学部】杏林大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説【2025/2/9】慶應義塾大学2025年度における最も大きな日程変更は、これまで私立医学部一般前期日程の最後に実施されていた慶應義塾大学医学部の入試が前倒しされた点です。これまで私立医学部受験生の上位層は、東京慈恵会医科大学を受験した後に慶應義塾大学を受けるという流れが一般的でしたが、2025年度はこの変更により、先に慶應義塾大学を受験する流れとなります。また、国公立大学と併願している受験生の場合は、慶應医学部の入試の手応え次第では慈恵医大を受験しないという選択肢も出てくる可能性があります。慶應義塾大学医学部と東京慈恵会医科大学医学部の入試傾向と対策については、こちらの記事をご覧ください。▶︎ 【私立医学部】慶應義塾大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説▶︎ 【私立医学部】東京慈恵会医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説また、2月9日には慶應義塾大学の第1次試験と、産業医科大学の個別学力検査が重なっています。産業医科大学は特殊な入試形式をもつ大学なので、両校の入試日程の重複が受験生に大きな影響を及ぼすことは少ないと予想されますが、もし併願を検討している場合は注意してください。▶︎ 【私立医学部】産業医科大学医学部の入試傾向と対策を徹底解説2025年度 私立医学部入試の重複日程その他にも、2025年度の私立医学部一般選抜(前期)では、以下の大学で入試日程が重複しています。重複した場合にどちらの大学を受験するかは、偏差値だけでなく、問題との相性や科目別の配点などを考慮して決定することをおすすめします。下記の①〜③は、各大学の試験1日目〜3日目を表しています。1/22 岩手医科大学、国際医療福祉大学1/23 杏林大学、帝京大学①1/25 東北医科薬科大学、関西医科大学、帝京大学③1/26 近畿大学、川崎医科大学1/27 「獨協医科大学①」「自治医科大学(学力)」1/28 「獨協医科大学②」「自治医科大学(面接)」1/31 「金沢医科大学」「北里大学」2/1 「日本医科大学」「日本大学」「久留米大学」「東京女子医科大学」2/2 「福岡大学」「東海大学①」2/3 「順天堂大学」「東海大学②」2/4 「埼玉医科大学」「東邦大学」「藤田医科大学」2/9 「慶應義塾大学」「産業医科大学(学力検査)」スタディカルテが提供している無料ツール『私立医学部 受験カレンダー』では、スマートフォン上の簡単な2ステップで、試験日や合格発表日を一覧で確認・整理できます。出願校の検討や受験日程の調整に、ぜひご活用ください。医学部受験は正しい情報把握から本記事では、私立大学医学部の2025年度入試における主な変更点をご紹介しました。一部の大学では一般選抜の配点や日程に変更があり、これらの情報を把握することが受験対策の第一歩となります。私立医学部の受験では、最新の入試情報や動向をしっかり掴み、その上で受験校を絞り込むことがとても重要です。私立医学部の選び方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。▶︎ 【私立医学部】受験校・併願校を選ぶ3ステップ医学部受験生(高3生・既卒生)の方へ入試本番まであと少し。1分1秒も無駄にはできません。志望校の入試傾向に特化した対策をおこないたい医学部受験生に向けて、スタディカルテLabでは現在「医学部 志望校別対策 直前個別指導パック」をご案内しています。医学部入試を熟知したプロ講師が、志望校の配点比率や入試傾向から逆算し、1人ひとりの合格課題を徹底解決。即効性の高い得点向上を叶えます。1科目から受講可能です。詳しくは、以下からご覧ください。これから医学部を目指す、中学生〜高2生の方へ冬休みの期間は、重要単元の確実な習得を!このことが、のちの受験勉強にとって大きくプラスに影響します。ただでさえイベントの多い年末年始。限られた時間をいかに有効活用できるかが勝負です。「特定の苦手分野を徹底的に強化したい」「2学期の総復習をしてほしい」といった中学1年生〜高校2年生の方は、こちらから冬期講習の詳細をご覧ください。無料学習相談も受付中スタディカルテLabでは、プロの学習プランナーによる無料学習相談も受付中です。受験校や併願校の選定に悩まれている方や、過去問研究を深めるためのアドバイスが欲しい方は、スタディカルテLabのLINEからお気軽にお声がけください。