近年、医学部の二次試験で「MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)」という面接形式の導入が急速に広がっています。かつて医学部入試の面接といえば15分程度の個人面接が主流でしたが、医師としての資質を多角的に評価するために、MMIへ切り替える大学が増えてきました。2026年度入試では、川崎医科大学でMMI形式が新たに導入されたことも話題になりました。本記事では、MMIとは何かを中心に、当日の流れ、よく問われるテーマと例題、実施している大学、そして通常の面接との関係まで、受験生と保護者の方に向けて整理しています。医学部受験生はぜひ参考にしてください。MMIとはMMIは「Multiple Mini Interview(マルチプル・ミニ・インタビュー)」の略で、日本語では「多面的客観評価方式」などと訳されます。複数の異なる課題に短時間で対応する面接形式で、決められた時間ごとにブース(ステーション)を順番に移動しながら進む形式が一般的ですが、大学によってはブースを移動せずにテーマを入れ替えながら進める場合もあります。もともとは2000年代初頭にカナダのマクマスター大学で考案された方式で、いまでは国内の医学部でも多く取り入れられるスタンダードになりつつあります。私立では東京慈恵会医科大学、東邦大学、藤田医科大学などが従来から取り入れており、国公立では千葉大学や筑波大学でも実施されています。近年は川崎医科大学、東京女子医科大学など、これまで導入していなかった大学でも実施されるようになってきています。MMIで評価されるのは、知識量そのものよりも以下のような力です。その場で考え、筋道立てて話すコミュニケーション能力医療現場で問われる倫理的な判断力や共感力正解のない状況にどう向き合うかという問題解決の姿勢複数の面接官が別々の課題で評価するため、一人の面接官の印象に左右されにくく、公平に多面的に受験生の力を測れる点が大きな特徴です。なお、文部科学省は近年、大学入試における面接の公平性と透明性を確保するため、各大学に対して多面的・総合的な評価基準の公表や、客観的な評価尺度の導入を強く求めています。こうした背景も、MMIを導入する大学が増えている要因のひとつとみられます。一般的なMMIの進み方MMIは、決められた時間ごとにブースを順番に移動しながら進む形式が一般的です。おおむね次のように進みます。課題を読む(各ブースの前で1〜2分程度)その部屋の課題文や状況設定を読み、頭の中で考えをまとめます。入室して対話(数分程度)面接官に自分の考えを述べたり、質問に答えたり、面接官を相手役にしたやり取り(ロールプレイ)をおこないます。大学によっては、質疑応答ではなくプレゼンテーション形式をとることもあります。合図で終了→次のブースへ時間が来たら次のステーションへ移動し、別テーマで同じことを繰り返します。ポイントは、ブースごとにテーマがガラリと変わることです。倫理の話の直後にコミュニケーション課題が来る、といった具合で、気持ちの切り替えの速さも問われます。MMIで問われるテーマと例題MMIでよく出されるのは、正解がひとつに定まらない、考え方と伝え方を問うタイプの課題です。代表的なテーマと、雰囲気をつかむための例題を以下に挙げます(実際の出題ではありません)。医療倫理のジレンマ例:延命治療を望まない患者本人と、治療の継続を望む家族の意見が対立しています。あなたが医療者ならどう考え、どう関わりますか。状況対応・シナリオ例:夜間に呼び出されて手術をおこなった医師が、翌朝そのまま別の患者の手術を担当する予定です。患者やその家族の立場から、これをどう感じると思いますか。コミュニケーション(ロールプレイ) 例:友人が大切にしていた物を、あなたが誤って壊してしまいました。面接官を友人だと思って、実際に伝えてみてください。資料・データの読み取り例:あるグラフや短い文章を示され、そこから読み取れることと自分の意見を述べる。社会的な判断・多様性例:ある治療や予防について強い不安から拒否している人に、医療者としてどう向き合いますか。知識を当てにいくのではなく、複数の立場に配慮しながら、根拠をもって自分の考えを述べられるかが見られています。MMI的な問いは、通常の面接にも広がっている面接の形式がMMIかどうかに関わらず、「こういう場合、あなたならどうしますか?」というシチュエーション型(状況設定型)の質問は、近年の医学部面接試験でよく問われるようになっています。たとえば、通常の個人面接の中で、次のように問われるケースが増えています。患者さんがあなたの説明にどうしても納得してくれないとき、どう対応しますかチームの先輩医師の判断に、あなたが疑問を感じたらどうしますか友人がカンニングしているのを見かけたら、あなたはどうしますかこれらはMMIの課題とほとんど同じ発想の問いです。正解がひとつに定まらない状況に対して、根拠を持って自分の考えを述べられるかという力は、MMIに限らず、いまの医学部面接全体で問われるようになっています。さらに、募集要項に「MMIを実施する」と明記していなくても、実際の面接でMMI形式(あるいはそれに近い課題)が出されるケースも出てきています。川崎医科大学のように事前の予告なく切り替えられた例もあり、受験生には「予測できない事態への対応力」が求められています。プロによる徹底サポートで、MMIでも通用する面接力をMMIで問われる「初見の問いに、その場で筋道立てて話す力」は、独学では練習しにくい部分です。形式がMMIかどうかに関わらず、シチュエーション問題に自分の言葉で答える練習をしておくことが、これからの医学部面接対策の標準となるでしょう。「その場で考えて話す力」は、どんな面接形式でも役立ちます。スタディカルテLabでは、医療倫理や時事トピックの知識インプットから模擬面接(MMI形式を含む)まで、一貫してサポートしています。「MMIって、実際どんな練習をすればいい?」「志望校がMMIかどうかわからないけど、対策は必要?」「面接全体を、プロと一緒に仕上げたい」勉強や受験に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度スタディカルテLabにご相談ください。毎週最大5名様まで、30分の無料学習相談を受付中です。▼ 無料学習相談について、詳細はこちらからまた、スタディカルテLabでは、60分の体験授業が無料です。医学部合格に向けて具体的に対策を進めていきたい方は、ぜひ一度、プロ講師によるハイクオリティな指導をご体験ください。▼ 体験授業のお申し込みはこちらから。お待ちしております!