国公立大学を目指す多くの受験生が利用する、大学入学共通テスト。2025〜2026年度にかけて、その制度が大きく変化していることをご存知ですか?出願方法や教科構成、自己採点後の判定システムなど、受験対策の“常識”とされていた部分に関して、この2年間でいくつかの大きな変更がありました。現役生・浪人生問わず、「知らなかった」では済まされない内容も多く、出願ミスや受験計画の見直しが必要になるケースもあるでしょう。本記事では、共通テストの制度変更について、今、受験生や保護者が必ず知っておくべきポイントをわかりやすく整理しました。共通テストに向けて安心して準備を進めるために、ぜひ最後までご確認ください。【2026年度〜】共通テストの出願がオンラインに大学入試センターは、2026年度(令和8年度)から共通テストの出願手続きをオンライン化することを発表しました。これまで、現役生は高校経由で、浪人生は紙の願書を用いて個人で出願していましたが、2026年度からは、すべての受験生が専用サイト上にマイページを作成し、オンラインで出願・内容の確認・訂正・受験票の取得などをおこなう形に変更されます。つまり、現役生も個人で出願手続きをする必要がでてきます。出願内容の確認や修正も、すべて受験生本人の責任となるため、準備不足や入力ミスには十分注意しましょう。出願には、以下のものが必要になります。インターネットに接続できるパソコン、スマートフォン、タブレットなどメールアドレス顔写真データ(2025年7月1日以降に撮影したもの)なお、インターネット環境が使えない場合は、事前に大学入試センターに申し出て許可を得れば、郵送による出願も認められています。どうしてもネットが使えない場合は、早めに大学入試センターに問い合わせましょう。また、出願にあたっては、大学入試センターの定める「出願資格」を満たしている必要がありますが、卒業証明書などの「出願資格証明書類」を提出する必要はありません。そのため、浪人生は卒業証明書を取り寄せる手間がなくなり、出願手続きの負担が軽くなったと言えるでしょう。共通テスト出願手続きの変更点変更前(〜2025年度)変更後(2026年度〜)出願方法紙の志願票を手書きし、高校経由あるいは個人で郵送にて提出Webフォームからオンライン出願写真提出写真を貼付JPEGなどの画像データをアップロード支払い方法郵便振込などオンライン決済に対応・クレジットカード・コンビニエンスストア ・Pay-easy(ペイジー)参考:令和8年度試験|大学入試センター出願〜受験後の流れについて以下に、現在公開されている共通テストの手続きの流れをまとめました。大学によって具体的な出願の方式が定められているので、必ず最新の要項を確認してください。共通テスト出願サイトにマイページを作成期間:2025年7月1日(火)10:00〜10月3日(金)17:00自分でマイページを作成する必要があるので、期間内に忘れずにおこないましょう。現役生の場合は、学校からの指示がある場合もあります。出願内容の登録期間:2025年9月16日(火)10:00〜10月3日(金)17:00志願者情報(氏名、現住所、連絡先電話番号、出願資格、顔写真等)、受験する教科、検定料の支払方法等の登録をおこないます。検定料等の支払い期間:2025年9月16日(火)10:00〜10月3日(金)23:59検定料金に変更はありません。(3教科以上の場合は18,000円、2教科以下の場合は12,000円)出願内容の確認・訂正期間:2025年10月10日(金)10:00~10月17日(金)17:00受験票の取得・印刷期間:2025年12月10日(水)10:00~マイページ上で志願者が各自で受験票を取得します。A4サイズの白色の用紙に印刷の上、試験当日に持参する必要があるので、直前で慌てないよう印刷環境なども確認しておきましょう。大学入学共通テスト期間:2026年1月17日(土)、18日(日)志望大学への出願出願の方式は、「Web方式」、「チケット方式」の2種類があります。大学により方式が異なるので、事前に志望大学に確認しておきましょう。成績開示期間:2026年4月1日(水)10:00~4月30日(木)23:59出願時に希望した人のみ、マイページ上で共通テストの成績を閲覧することができます。参考:令和8年度受験案内 A 試験概要|大学入試センター【2025年度〜】新たに「情報I」が追加、国語・数学は試験時間延長2025年度から、共通テストの教科構成に大きな変更が加えられています。特に浪人生の場合は、以前の形式と異なる点があるため、内容をしっかり確認しておきましょう。また、2025年度では旧課程の受験生に対応した移行措置がありましたが、2026年度以降は、すべての受験生が新課程で受験する必要があります。新しい教科構成や出題範囲への対応が必要になるため、対策には十分注意しましょう。教科・試験時間の主な変更点(2025年度~)教科名試験時間(変更前→変更後)主な変更点国語80分 ➡︎ 90分試験時間が変更され、大問構成が4題から5題構成に。数学1A70分 ➡︎ 70分選択問題がなくなり、図形の性質と場合の数・確率が必須解答に。数学2BC60分 ➡︎ 70分出題範囲が「数学Ⅱ,数学B,数学C」に変更に。数学Bの「数列」「統計的な推測」 数学Cの「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」の4項目から、3項目を選択して解答。情報I60分(新設)2025年度入試から新たに追加。プログラミング・データ活用などが出題。新課程入試のポイントなどはこちらの記事もご覧ください。▶︎ 【新課程入試】2025年度からスタート!新課程入試の特徴、科目別の変更点を徹底解説【2025年度〜】浪人生は「共通テストリサーチ」に登録できない!?例年、河合塾が提供する「共通テストリサーチ」は、志望校選びに欠かせないツールとして定番でした。しかし、2025年度から、予備校や高校に所属していない浪人生は、河合塾の共通テストリサーチに登録できなくなりました。登録対象外となるケース塾や大手の予備校(河合塾など)に通っていない宅浪生や浪人生高卒認定合格者で高校に在籍していない人通信制高校の生徒で、学校がリサーチに非対応の場合上記に該当する場合、「共通テストリサーチ」への登録はできません。ただし、共通テスト実施後に公開される「バンザイシステム」などを利用することで、志望校の合格判定を確認することは可能です。予備校別 合格判定システム以下に、大手予備校が提供する共通テスト後の判定システムについてまとめました。浪人生は、塾や学校に所属していない場合でも使用できるツールを確認しておくと良いでしょう。予備校サービス名対象特徴河合塾共通テストリサーチ予備校や高校に所属している人ボーダーライン点数や、出願予定者内における順位がわかる。河合塾バンザイシステム誰でも「共通テストリサーチ」に登録された受験生のデータをもとに判定が出る。出願予定者内における順位はわからない。駿台/ベネッセデータネット誰でも駿台模試とのドッキング判定が可能。東進合否判定システム誰でも国公立大だけでなく、私大一般選抜の判定も可能。情報のアップデートが「差」になる!本記事では、2026年度の共通テストに関連する注意点についてご紹介しました。出願や対策の準備で慌てないように、制度変更や出願方法、判定システムの使い方などは早めに確認しておくことが大切です。最新情報をしっかり把握し、安心して受験に臨めるよう備えておきましょう。スタディカルテLabでは、丁寧なヒアリングをもとに出願校選びのサポートをおこなっています。「A大学とB大学どちらを受験するか迷っている」というような進路のご相談、時期に応じた勉強の進め方や学習計画についてもアドバイスいたします。勉強や受験に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度スタディカルテLabにご相談ください。毎週最大5名様まで、30分の無料学習相談を受付中です。▼ 無料学習相談について、詳細はこちらからスタディカルテLabでは、3分で可能な国公立医学部志望校診断をリリースしています。LINEに登録して、簡単な質問にお答えしていただくだけで、あなたに最適な志望校を提示します。また、スタディカルテLabでは、60分の体験授業が無料です。新課程入試の受験に向けて具体的に対策を進めていきたい方は、ぜひ一度、プロ講師によるハイクオリティな指導をご体験ください。▼ 体験授業のお申し込みはこちらから。お待ちしております