自分と同じ状況の人が少なく、どう勉強したらいいのかプランが立てづらい帰国生の大学受験。「自分が進みたい方向に進むために、何をしたらいいのかわからない」という帰国子女の方も多いのではないでしょうか。自分の進みたい大学・学部には帰国生入試枠がない、帰国生入試では受験資格が得られない、などの理由から、一般選抜を検討する人も少なくないでしょう。海外で教育を受けた生徒が一般選抜を受けるにあたっては、日本の高校生以上に準備しておきたいポイントがたくさんあります。本記事では、海外に滞在中で、一般選抜での大学受験を予定している帰国子女(帰国生)の方を対象に、注意すべき点や、受験までの対策について解説します。※「帰国生入試を受験するべきか、一般選抜を受験するべきか迷っている」「帰国生入試での大学受験を考えている」といった方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。▶︎ 帰国生入試とは?大学受験のスケジュール、受験対策方法を解説帰国生入試か一般選抜か?どう選ぶ?前提として、海外で暮らしている高校生が日本の大学への進学を考える場合、取れる選択肢は大きく分けて【帰国生入試】と【一般選抜】の2つです。ただし、帰国生入試には出願条件があります。学校によって細かい条件は異なりますが、多くの場合、以下のような条件を満たす必要があります。最終学年を含め2年以上外国で教育を受け、卒業していること(一部の大学では卒業していなくてもよいケースもあります)卒業後の年数が2年未満であること滞在国の統一試験、あるいはTOEFL® iBTなどのスコアの提出また、帰国生入試の枠がない学部・学科も多く、特に医学部をはじめとする理系学部の場合は、非常に狭き門であることが多いです。そのような理由から、すでに自分の目指したい方向性が決まっていて、希望の学部に帰国生入試の枠がない人や、帰国生入試の条件に当てはまらない人は、多くの場合一般選抜を受験することになるでしょう。一般選抜のスケジュール一般選抜の標準的なスケジュールは以下のようになります。滞在国にもよりますが、受験の際は、現地の学校を卒業してからの本帰国で問題ない場合が多いでしょう。ただし、受験には出願書類の郵送が必要となるケースが多いため、出願時期に間に合うように帰国しておくと手続きがスムーズに進みます。4月入学の場合国公立大学6〜7月各大学より入試要項が発表される 9月大学入学共通テスト出願1月大学入学共通テスト2月前期試験3月前期試験 合格発表・入学手続き後期試験後期試験 合格発表・入学手続き私立大学6〜7月各大学より入試要項が発表される 11月出願1月試験2月合格発表・入学手続き9月入学の場合早稲田大学国際教養学部や上智大学国際教養学部など、私大の一部には9月入学枠を設けているところもあります。9月入試は書類選考のみか、書類選考+面接の試験形式のところが多く、帰国生入試に近い形式です。4月入学の一般選抜と比べると勉強の負担が少なくなりやすい9月入学の入試ですが、出願期間は学校によって11月〜3月と大きく異なっています。それぞれの募集要項をよく確認するようにしましょう。帰国生だからこそ乗り越えなければいけない壁日本の大学の一般選抜を受けるにあたって、帰国生だからこその壁もあります。滞在中から以下の点に気をつけて準備を進めると、帰国後の受験がよりスムーズになるでしょう。未履修や学習ペースに要注意本帰国する前から、日本の一般選抜に向けた勉強は欠かせません。その際に気をつけたいのが、在籍している学校で学んできた内容が、志望校の入試で出題される内容と合っているかどうかです。場合によっては、滞在国のカリキュラムでは、日本の大学受験で問われる範囲を網羅できていない可能性があります。一般選抜に備えて、志望校の出題範囲と傾向をよく確認しておきましょう。志望校の入試で出題される単元に未履修分野や手薄になっている部分がある場合は、早めに対策をしておく必要がありますね。また、一般選抜でライバルとなるような日本に住む難関大志望の受験生たちは、高校2年生のうち、あるいは高校3年生の夏までに高校内容をひととおり終えている場合があります。難関大学の一般選抜を目指す場合、そのペースに合わせて勉強していくと、その後ある程度余裕を持って受験対策を進めることができるでしょう。例えば、二次試験で数Ⅲを使用する理系学部を志すなら、数学ⅠA・ⅡB・Ⅲは高校3年生の春頃までにすべての分野を履修している状況が理想です。多大な勉強量をこなさないといけない海外滞在中で、なおかつ日本の一般選抜を受験するとなると、滞在国の学校の勉強と日本の大学受験勉強の両方をこなさなくてはならないため、勉強量が非常に多くなります。というのも、前述した通り志望校の入試で出題される内容と滞在国での学習内容が合っているとは限らないため、それを補う勉強が必要になるからです。内容がわかる=入試問題が解ける ではない知識として教科の内容を理解できていても、入試問題が解けるとは限らないことにも注意しましょう。日本語の語彙や国語力が不足していると、問われている内容を正しく読み取れないことが課題となる可能性もあります。もし、物理や化学の用語などを外国語で学んでいる場合は、もう一度日本語でも覚え直す必要があります。また、国公立大学を志望する際に受験する共通テストは、設問が長く読解力が必要な傾向にあります。多くの受験生が「時間が足りない!」と感じるほどなので、入試問題への慣れも必要になるでしょう。模試やオープンキャンパスの機会が少ない海外にいると、どうしても模試やオープンキャンパスに参加する機会が少なくなりがちです。Web受験ができる模試を開催している予備校もありますが、開催回数は少なくなりますし、時差の関係などで受験が難しいこともあるでしょう。Web受験では、会場の雰囲気を知ることもできません。また、日本に帰国したタイミングでしかオープンキャンパスに行けないため、どうしてもオープンキャンパスに参加できる機会も限られてしまいます。早い段階から志望校を考え、長期休暇などで帰国した際に積極的にオープンキャンパスに参加するようにしましょう。近年では、オンラインで参加できるオープンキャンパスも増えてきています。気になる大学があれば、情報をチェックしておくと良いですね。もしくは、オープンキャンパスの日程にこだわらず、機会がある時に気になった大学を訪問してみるのもおすすめです。普段の大学の雰囲気を感じることができるでしょう。受験に関する情報が得にくい周りに同じ志望校や一般選抜を受験する人が少ないケースが多いため、どうしても受験に関する情報を得にくくなります。特に受験科目の変更や出願日時などは「知らなかった!」では済みません。気になる大学の募集要項に変更がないかを、普段からこまめにチェックするようにしましょう。どんな対策をしておくべきか帰国生だからこそ直面しがちな「壁」に対応するには、普段から情報収集をし、オンラインでも参加できるイベントには積極的に参加することをおすすめします。しかし、未履修分野の勉強や志望校に特化した入試対策となると、どうしても自分だけでは難しい面も出てくるでしょう。滞在国に展開している日系の予備校などに通う手もありますが、その予備校が自分の苦手や目指す志望校についてピンポイントかつ十分に対応してくれるとも限りません。そのような時に頼りになるのが、オンラインで受講できる日本の学習塾です。帰国を待たずして、海外にいるうちから未履修分野への対応や志望校対策ができると、帰国後〜入試までの勉強もぐっと楽になります。どんなオンライン塾がいい?海外から一般選抜での大学受験を目指すなら、以下のような観点でオンライン塾を選ぶと良いでしょう。現地での勉強と受験対策を両立できる塾効率のよい勉強法の指導を受けられる塾現地での生活に合わせた時間に受講できる塾現地校の勉強と受験勉強を両立するためには、効率よく授業を受けられる塾でなければなりません。現地校での勉強に合わせて足りない部分を的確に補い、その上で志望校に合格するための指導をしてくれるオーダーメイド型の個別指導塾が向いていると言えるでしょう。一方で、映像授業を自分で選んで視聴するタイプや、志望校にピンポイントな対策ができない塾はあまりおすすめできません。「どの動画を視聴すべきかを探す手間がかかる」「理解できている部分も授業を聞かなくてはならない」「疑問点があっても質問できる相手がいない」などの ”学習ロス” が発生してしまい、余計な時間がかかり受験本番までに対策が間に合わなくなってしまう可能性があるからです。スタディカルテLabなら、海外にいながら効率良く日本の大学受験対策ができる!スタディカルテLabは、高効率&高密度な学習システムを特徴とするオンライン個別指導塾です。医学部・難関大受験業界でトップクラスの実績を誇るプロ講師陣によるオンライン授業と、専門の学習プランナーによる自学自習の徹底サポートによって、住んでいる場所に縛られずタイムパフォーマンスの良い受験勉強が叶います。そのため、海外の学校での勉強と日本の大学受験対策の両立が可能となるのです。未履修分野の洗い出しと補強をしてほしい志望校や志望学部に特化した指導をしてほしい一般選抜に向けた学習計画や受験戦略を一緒に考えてほしい日本の大学受験に向けて、何から始めたらいいかわからない海外滞在中も、日本に帰国後も、同じ先生に教わりたいスタディカルテLabなら、このようなお悩みを全て解決。気になる方は、ぜひ学習相談や体験授業をお試しください。帰国生の一般選抜受験は「時間効率の良さ」が鍵に帰国生が一般選抜受験を目指すときには、情報収集の難しさに加え、必要な勉強量の多さや入試問題への慣れがネックになりがちです。限られた時間のなかで、「どれだけ効率よく勉強できるか」。現地校の勉強もしつつ、早めに日本の入試対策に取り組むことが重要になります。効率のよい勉強で、志望校合格を勝ち取りましょう!スタディカルテLabでは、LINE公式アカウントにて無料で学習相談を受け付けています。「理系学部を目指しているが、実際にどうやって学習を進めていけば良いか困っている」「今からどんな勉強をしておけばいいか、プロにアドバイスしてもらいたい」といったお悩みやご相談事をお持ちの方は、ぜひお声がけください。日本国外にお住まいの方からのお問い合わせにも対応しています。▼ 無料学習相談について、詳細はこちらから